第44回日本医用画像工学会大会

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特別講演 2

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特別講演 2

「健康の社会的決定要因から考える、口腔の健康と全身の健康」

8月30日(土)  10:40-11:40

座長

小尾 高史(東京科学大学)

演者

相田 潤(東京科学大学大学院医歯学総合研究科 歯科公衆衛生学分野)

抄録:

近年国際的に歯科疾患への注目が高まっている.その理由の1つが歯科疾患の有病率が極めて高いことが明らかになったことにある.「むし歯が減った」というイメージのある日本においても,その有病率は極めて高く,およそ3人に1人が永久歯に治療が必要なむし歯を有している.歯周病や歯の喪失も多い.例えば近年歯の少ない高齢者の「割合」は改善しているが,高齢者の人数の増加のため,75歳以上の者では日本でも1千万人近くが歯の数が19本以下である.さらに歯・口腔の健康が全身の健康に影響を及ぼす可能性が明らかになってきたことや,歯科疾患の大きな健康格差の存在も,近年注目が高まっていることの理由である.こうした状況のため,AIを用いた画像解析を研究や診療に用いる取り組みも活発化している.本講演では歯科疾患の近年注目が高まっている状況や理由を解説し,画像を用いた取組についても紹介したい.